パソコンの画面表示は『半透明』の時代へ…
弁理士の富田です。
パソコンを使って仕事をしているとき、
デスクトップに表示されたウインドウが『邪魔だ』と思った経験はありませんか?
例えば、
・音量調整のためのウインドウ、
・バッテリー残量を表示するウインドウ、
・フォルダのコピー中にデスクトップに表示される『コピーしてます…』のウインドウ、
などなど、
目視による確認として必要なウインドウだけれども、
その後ろ側にある他のウインドウが見れなくなって、
『邪魔だ』と思うようになるわけです。
しかも、
いちいちマウスで「カチカチ」やって手動で閉じるのも面倒ですから、
かなりの厄介者です。
そんな『厄介者なウインドウ』に関する悩みを解決してくるアイデアを
アップル社が米国で特許申請したので、
今日はそれを紹介したいと思います。
上の画像(デスクトップの一部分)では、このアイデアの一例として、
バッテリー残量を表示するウインドウ(321)がトップに表示されていて、
その後ろにフォルダーAのウインドウ(303)が表示されています。
従来であれば、
バッテリー残量のウインドウ(321)を開いて確認したら、
それをわざわざ手動で閉じていたわけですが、
この米国特許出願のアイデアでは、
・トップのウインドウ(321)を半透明で表示して、その後ろ側のウインドウ(303)も見れるようにするとともに、
・一定時間の経過後に、その半透明のトップ・ウインドウ(321)を自動で閉じるようになっています。
つまり、
デスクトップの最前面にウインドウが表示されると、
・そのトップウインドウは『半透明』で表示されるとともに、
・タイマーのカウントが開始され、
・一定時間放置していると、そのトップウインドウが、フェイドアウト的にデスクトップから消えるようになっています。
このように、半透明で表示することで、他の作業を遮られることがなくなり、
しかも、放置しておけば、ウインドウがフェイドアウト的に自動消滅するので、
いちいちマウスで「カチカチ」やって消す必要が無くなるわけです。
パソコンの表示面積は『有限』ですから、
表示面積を有効利用するアイデアとして
今後も『半透明』表示 を利用したアイデアが特許申請されるものと予想されます。
なお、本日紹介した米国特許出願の全文PDFはコチラから。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
-
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272 FAX: 03-3508-2095
※ 富田弁理士へのEMAILはコチラのメールフォームよりお願いいたします。
最近投稿した記事
- 2024-03-08特許「学習済みモデル」について特許申請する場合に留意すべき明確性要件
- 2024-03-07弁理士 富田款AI技術関連の特許出願におけるサポート要件の理解
- 2024-03-06特許AI技術を活用したレーザ加工装置の特許事例について
- 2024-03-01商標「デコピンくん」商標出願の波紋