日本の特許第1号

弁理士の富田です。
現在の特許制度は、今から130年前の1885年(明治18年)7月1日に施行された専売特許条例に始まり、
幾度の法改正を重ねて現在の特許法に至ります。

わが国の130年に及ぶ特許制度のもとで最初に権利化された特許第1号がコレです。

日本の特許第一号

日本の特許第一号

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少々読みにくいですが、特許明細書のはじめに以下のように記載されています。

 

東京府平民堀田瑞松ヨリ明治18年7月1日ニ出願シ明治18年8月14日付ヲ以テ15箇年ヲ期限トシ特許シタル
第1号専売特許証ニ属スル明細書概要左ノ如シ
『堀田錆止塗料及ビ其方法』

 

以上のとおり、わが国の特許第1号は、錆止め用の塗料に関する化学系の発明でした。
文頭に『東京府平民』と記載されているところが、時代を感じさせます。

上の記載を見ていただくと分かるとおり、特許第1号の審査期間は、1か月程度となっています。
現在の通常の審査では、審査開始から権利化まで2年程度かかりますから、
特許制度の制定当初は、審査件数が少なかったこともあって、短期間で審査を完了していたことが分かります。

また、特許権の権利期間(権利満了までの期間)は、出願から15年となっていますから、
現在の20年と比べて短い権利期間だったことが分かります。

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272     FAX: 03-3508-2095
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