大学生が特許申請するにあたって留意すべき2つのこと

12.22


大学生が特許申請するにあたって留意すべき2つのこと。
① 大学が関与している研究テーマについて特許申請する場合は、大学や教授との権利関係の調整が必要。
② お金が無くても『特許請求の範囲』については弁理士のチェックを受けるべき。

弁理士の富田です。

たまに大学生から特許相談が寄せられることがあります。
今日は、大学生が特許申請するにあたって留意すべき2つのことについて書きたいと思います。

 

第1に、大学生が大学での研究テーマに関係した発明を完成させた場合には、
大学教授や他の学生が共同発明者として関与している可能性があります。

そのような共同発明について、大学生が、学校や教授に無断で単独で特許出願した場合には、
特許法の共同出願の規定(特許法38条)に違反したとして、
権利化後に、大学や他の共同発明者から特許無効審判を請求される可能性があります。
そして、その無効審判請求が認められれば、苦労して取得した特許権は無効処分となります。

したがって、大学生が特許出願する場合には、
申請しようとしている発明が大学での研究テーマに関するものであるか、また、
他に共同発明者がいないかなどについて確認する必要があるといえます。

 

第2に、弁理士に特許申請を依頼するためには、それなりに費用がかかるものですが、
大学生というのは、大抵、弁理士費用を支払えるほどのお金を持っていません。
ですから、自分で書類を作成して、自分で申請しようとする学生も多く存在します。

しかし、特許申請というのは、
書類の書き手や手続きの進め方によって、権利範囲が大きく異なってくるということに留意すべきでしょう。
つまり、誰が申請しても同じ結果となるわけではないのです。

特許申請書類を素人が書けば、権利範囲は無いに等しい程に狭くなり、
経験のある弁理士が書けば、それなりに広い権利範囲が確保されるといえます。

また、そもそも、大学生が個人で書類を作成して特許申請しても、
特許庁からの拒絶理由を回避し、権利化まで持ち込むのは、極めて難しいといえます。

したがって、大学生が特許出願する場合には、
少なくとも、『特許請求の範囲』という書類については、
弁理士に原稿の作成またはレビューを依頼し、適切なアドバイスを貰うべきであるといえます。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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