アップル、iPhone用のナビゲーション画面を意匠登録

 

弁理士の富田です。

今日は、最近日本で意匠登録されたアップルコンピュータのiPhone用のナビ画面を紹介したいと思います。

権利者:アップル・インコーポレイテッド(米国)
意匠登録番号:1494092号
登録日:2013.10.11

アップルの『ナビ画面』の登録意匠

アップルの『ナビ画面』の登録意匠

※画像はIPDLより引用

上記の画像において、新たに意匠登録されたデザインは、
iPhoneの全体形状ではなく、四角いスクリーン内に実線で描かれた『画面デザイン』になります。
つまり、画面デザインそのものが意匠登録されていることになります。

この画像を見ても分かるとおり、
今回新たに意匠登録されたアップルの画面デザインは、一般的な地図形式のナビゲーション画面ではなく、
主としてテキストデータからなる経路案内のナビゲーション画面になります。
近い将来、上記のような案内画面で目的地まで経路案内する機能が、iPhoneに標準搭載される可能性があるといえるでしょう。

このように、現在の意匠法では、
携帯型情報端末などの外観や形状についてのデザインを登録できることは勿論のこと、
その物品の機能と密接な関係にある『画面デザイン』についても意匠登録することを認めています。

ここで注意が必要なのは、意匠法で登録を認めている画面デザインというのは、
スマホなどの物品がもともと持っている機能に密接に関連した操作画面等に限られており、
情報端末にインストールされるアプリの表示画面については、現在の意匠法では登録対象とはなっていません。

そうすると、今回意匠登録された上記アップルのナビ画面は、インストールした特定のアプリの起動時の画面ではなく、
将来のiPhoneそのものが持っている機能に密接に関連した画面デザインであるといえるでしょう。

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
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