B-2ステルス爆撃機、米国ではデザイン特許が登録済み
弁理士の富田です。
アメリカ合衆国の空軍で運用されている『B-2ステルス爆撃機』、通称”Spirit”。
1機、2000億円という超高額な機体ゆえ、
米国でも20機程度しか運用されていません。
また、極めて高度な軍事機密のため、
開発から20年以上経った今でも、その詳細を知ることができません。
しかし、権利意識の高さからなのか、
米国では、その外観についてデザイン特許が登録されていました。(今となっては権利は消滅しています。)
その概要は、下の画像のとおりです。(権利内容の全文PDFはコチラ。)
こういったデザインに関する知的財産は、日本では『意匠』と称され、
技術的アイデアである『特許』とは別の分野として扱われています。
一方、米国では、『デザイン特許』と称され、
特許の概念に含まれる分野として扱われています。
それゆえ、上の画像にあるとおり、この機体を考案した者は、
Designer(創作者)ではなく、Inventor(発明者)と称されています。
つまり、米国の特許法では、デザインの開発者は、
デザイナーではなく発明者ということになります。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272 FAX: 03-3508-2095
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