この技術が採用されれば、スマホの操作が更に楽になりそうです…
弁理士の富田です。
iPhoneなどのスマホは、
フリックなどのジェスチャー入力を利用することで
混雑した電車内などでも、片手で簡単に操作できます。
しかし、慣れというのは恐ろしいもので、
最近では、いまいち正確さに欠けるとぁ、思うときがあります。
例えば、表示画面の選択範囲を指定して
テキストをコピーするとき。
選択範囲が広くなりすぎたり、
逆に、狭くなりすぎたりと、
スマホの表示画面で、
一定範囲のテキストを迅速正確に選択し、コピーするというのは、
なかなか難しいものです。
選択範囲を、半角文字一つ分広げたり、逆に狭くするのは、パソコンなら簡単ですが、
スマホのジェスチャー操作でこれをやるのは、かなり面倒です。
こういったジェスチャー操作を補助する新しい操作方法を
アップルが米国で特許申請したので、今日はそれを紹介したいと思います。
(下の画像をクリックすることで、申請内容の全文PDFを閲覧できます。)
上の左図には、
ユーザが、スマホのベゼルの右サイドをタップすることで、
選択されているオブジェクトが、例えば1ピクセル分、左方向に移動するようになっています。
また、上の右図には、
例えば、スマホのベゼルの左サイドをタップすることで、
選択されているオブジェクトが、例えば1ピクセル分、右方向に移動するようになっています。
このようなタップ操作であれば、
選択されたオブジェクトの移動を簡単かつ正確に行うことができます。
そして、この技術の応用例が、下の図に描かれています。
上の左図に描かれた応用例によれば、
ベゼル部分の両サイドに対するタップ操作によって、
テキストの選択範囲を、単語単位または文字単位で調整することができます。
また、上の右図に描かれた応用例によれば、
ベゼル部分の両サイドに対するタップ操作によって、
表の選択範囲を、セル単位で調整することができます。
『ベゼル』って結構利用価値があるのですね。
なかなか便利そうです…。
あの煩わしかった『指でなぞる選択操作』が少しは楽になりそうです。
なお、この米国特許出願によれば、ユーザによるタップ操作は、
スマホに内蔵の加速度センサーなどを利用して検出するとのことなので、
その気になれば、いますぐ実現できるアイデアであるといえます。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
-
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272 FAX: 03-3508-2095
※ 富田弁理士へのEMAILはコチラのメールフォームよりお願いいたします。
最近投稿した記事
- 2024-03-08特許「学習済みモデル」について特許申請する場合に留意すべき明確性要件
- 2024-03-07弁理士 富田款AI技術関連の特許出願におけるサポート要件の理解
- 2024-03-06特許AI技術を活用したレーザ加工装置の特許事例について
- 2024-03-01商標「デコピンくん」商標出願の波紋