インド風の『ようかい体操第一』を見てみた。ダンスの振り付けは保護されるのか。
弁理士の富田です。
いきなりですが、昨日、
インド人の『ようかい体操第一』を見て衝撃を受けました。
すばらしい…。
※youtubeより引用
さて、こういったダンスの振り付けは、
法律上、どのように保護されるのでしょうか。
まず、特許や商標、意匠といったものに該当しないことは
言うまでもありません。
次に、著作権法で保護されるか、といった問題ですが、
ダンスの『振り付け』は、
原則として、著作権法で保護される著作物といえます。
ただし、
あらゆるダンスの振り付けが著作権法で保護されるかというと、
それは違います。
ダンスで一般的に用いられる、ありふれた表現、
つまり、ダンサーであれば自然に思いつくような極ありふれたステップであれば、
著作権は発生しないことになります。
なぜなら、
誰でも自然に思いつくような、ありふれた表現やステップについて独占を認めると、
本来自由であるべき人の身体の動きを過度に制約することになりかねず、
妥当性を欠くことになるからです。
その点、今回紹介したインド人の『ようかい体操第一』は、
振り付けの点において、独創性に満ち溢れており、
間違いなく著作権法で保護される著作物に該当するといえます。
本日もお読みいただいて有難うございました。
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
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