竜巻発生装置

09.10


弁理士の富田です。
さて、先日、埼玉県から千葉県にかけて『竜巻』が発生し、
大きな被害をもたらしたのは記憶に新しいところであります。

そこで『まさか』とは思いましたが、竜巻に関する特許出願を探してみると、変わった特許出願を1件発見しました。
その名も『竜巻発生装置』。(わが国には変わった方が多いのですね…。)

竜巻発生装置

竜巻発生装置

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国語辞典によれば、竜巻とは、『乱層雲の底から漏斗(ろうと)状に垂れ下がった雲を伴った激しい空気のうず巻き。』を意味します。つまり、単なるつむじ風とはスケールが全然違います。

こういったスケールの大きなアイデアは、一般的に特許権として権利化される可能性は低いといえます。
なぜなら、特許法では、権利化の要件として『現実に実施できるように明確かつ十分に申請書類を記載している』ことを要求しているからです。

つまり、膨大なエネルギーをもった竜巻を現実に発生させることが可能な機材や方法を、特許申請書類に具体的に記載する必要があります。(残念ながら単なる『送風機』だけでは不十分です…。)
また、現実に実施できることが疑われるような種類の発明については、現実に実施できたこと裏付ける実験データを添付する必要があります。(これは、癌の治療薬などの医薬品の発明についても当てはまることです。)
したがって、この出願の場合では、そのような具体的な機材が開示されておらず、また、実施可能を裏付ける実験データの開示もないことから、権利化は困難ということになります。

なお、この出願で謳っていることが仮に現実に実施できた場合には、
その具体的方法や機材について権利化できる可能性はあるといえるでしょう。

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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