日本で特別扱いされる米国の国防技術に関する特許出願

11.20


日本で特別扱いされる米国の国防技術に関する特許出願

弁理士の富田です。

 

さて、特許出願の内容というのは、
一定期間の経過後に一般公衆に公開されることが法律に定められています(特許法64条)。

ところが、この日本の法律が適用されない、特別扱いされる特許出願があります。
それがアメリカ合衆国の政府や企業による国防技術・軍事技術に関する特許出願です。

 

アメリカでは、
国家の安全に関する技術、つまり国防技術や軍事技術などについては、
特許出願されても、一般公衆に公開されることはなく、秘密扱いされます。
これがアメリカの特許法で定められています。
(なお、日本の特許法には、このような規定はありません。)

 

この秘密扱いに関する規定はアメリカの法律でありますから、
日本特許庁に申請された特許出願に米国法(特許出願の秘密規定)が適用されることはありません。

しかし、米国の国防技術や軍事技術などが(米国企業等を通じて)日本に特許出願された場合には、
下記に掲げる長い名称の『日米協定』が優先適用され、
その特許出願は秘密特許として取り扱われることになります。

つまり、特定の技術に関する米国企業や米国政府の特許出願(日本国特許庁への特許出願)は、
日本の特許法の一部適用除外を受け、その内容は一般公衆に公開されないこととなります。

防衛目的のためにする特許権及び技術上の知識の交流を容易にするための
日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定

 

なお、過去にどのような特許出願がこの日米協定の適用を受けてきたのか、興味があるところですが、
いまのことろそれを知ることはできないようです。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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