恐るべし、タイの特許審査期間。時間かかり過ぎ…
弁理士の富田です。
さて、今日は、特許を申請してから登録までにかかる期間についての話題です。
日本の場合、一般的に、
・特許出願の日から3年経過の直前に特許庁に対して審査請求し、
・審査請求の日から2年程度で、拒絶理由が通知され、
・その拒絶理由通知に対して、60日後に応答書類を提出し、
・応答書類の提出から、半年程度で、特許査定が通知され、
・その特許査定から30日以内に特許料を納付し、
・特許料納付から2週間程度で、やっと登録、
といった感じで最終的に特許権が発生します。
これが日本で特許権を取得する場合の一般的パターンだと言えます。
ですから、日本で特許出願した場合、一般的に、
特許の申請から登録まで約5年、長いケースだと6年かかるといった感じになります。
5年~6年。長いですよね。
しかし、東南アジアの『タイ』の特許事情は、日本の常識では考えられないものです。
まず、特許申請から登録まで、平均して14年。
日本の約3倍の期間です。
さらに、なかには、申請から『19年9か月後』に登録が通知されるといったケースもあるそうです。
特許の権利期間は、申請日を基準にして20年ですから、
この場合、登録されても『3か月』の権利期間しかないことにあります。
のんびりとしたタイの国民性が関係しているのだとか。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
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