アイアンマンのようになれるマリンスポーツ『Flyboard』、その特許を分析してみる
弁理士の富田です。
マリンスポーツの分野で近年注目されている『Flyboard』。
夏場になると必ずメディアに登場するので、知っているひとも多いはず。
知らない方はコチラの動画をチェック(youtubeより引用)。
この『Flyboard』というマリンスポーツ、
ジェット・スキーのプロレーサーとして世界的に有名な
フランスのFranky Zapata氏が開発したもので、
すでに世界各国で特許権が取得されています。
そこで、今日はFranky Zapata氏が発明した『Flyboard』の
基本技術に関する米国特許権を紹介したいと思います。
まるで映画『アイアンマン』。
この米国特許権の肝心の権利内容ですが、ざくりと言うと、
・ユーザが乗り込むことが可能な平板状の本体と、
・加圧流体が供給される推進ユニットと、を有しており、
・前記推進ユニットは、
-- 前記平板状本体の底面側において垂直方向を向くように設けられたメインノズルと、
-- ユーザによって保持される一対の自在ノズル(補助ノズル)と、を具備する
・ことを特徴とする推進装置。
といった感じになっています。
つまり、
水面側で並走する加圧装置で海水を加圧し、
その加圧水をこの推進装置の各ノズルに連続供給して、
水上を自由に飛び回るようになっています。
本体をなすボード部分に設けられたメインノズルは、
ユーザを空中に押し上げる役割を担い、
ユーザが手に持つ自在ノズル(補助ノズル)は、
飛行方向を制御する役割を担っています。
ちなみに、
今回紹介した『Flyboard』の後継機種がすでに開発されているそうで
近日『Hoverboard』の名称で販売が開始されるそうです。
気になる方はコチラの動画をチェック。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
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