懐かしの『たまごっち』、アメリカでも特許権が取得されていた…

懐かしの『たまごっち』、アメリカでも特許権が取得されていた

 

弁理士の富田です。

『たまごっち』。

1996年にバンダイから販売された携帯式の小型ゲーム機です。
(20年も前…若い人は知らないでしょう)

 

「やったことは無いけど、名前は知っている」という人も多いはず。
恥ずかしながら、私もその一人です。

 

『たまごっち』という名前は知っていますが、
それが具体的にどのような内容のゲームなのかは知りません。
もちろん、そのゲーム機に触れたこともありません。
(でもゲーム機の外観は知っています。)

 

ところが最近になって、
この『たまごっち』らしきものが米国で特許取得されているのを知ったので、

今日はそれを紹介するとともに、

今さらですが、
『たまごっち』とは、いったいどんなゲームだったのか、
あれほどのブームを巻き起こすゲームとは、何だったのか、
その内容を少しだけ覗いてみたいと思います。

 

『たまごっち』の米国特許権

 『たまごっち』の米国特許権 

 

そうです。
たしか、こういうタマゴ型の小さいゲーム機でした。

 

発明のタイトルを意訳すると、
『ヴァーチャルペットの飼育シミュレーション装置』
といったところでしょうか。

 

権利範囲が記載された箇所を見てみると、
細かい部分は省略するとして、その権利内容の概要は、

・ヴァーチャルペット飼育用の世話(処置)に対応する複数種のマークを表示するための「マーク用ディスプレイ」と、
・そのマークの近くにヴァーチャルペットを表示するための「ヴァーチャルペット用ディスプレイ」と、
・ヴァーチャルペット飼育用の世話内容を入力するための入力手段と、
・飼育用の制御データを記録するためのメモリと、を有しており、

・ヴァーチャルペット飼育用の世話内容が入力されると、
・その世話内容に対応する制御データがメモリから読み込まれ、
・その読み込んだ制御データに基づいて、ヴァーチャルペットの飼育が実行される、

・ことを特徴とするヴァーチャルペット飼育用の処置。

といった感じになっています。

 

つまり、想像ですが、

・餌をあげたり、
・遊んであげたり、
・糞の処理をしてあげたり、
といった種々の『世話』を施してあげて、
ヴァーチャルペットの成長やその過程を楽しむといった内容になっています。

多少地味な感じもしますが…。

 

こういった発想のゲームというのは、
日本人独特のものだと思いますので、

この米国特許申請にはじめて接した米国審査官は、
アイデアの本質や効果などを理解するのに、結構苦労したんじゃないかと、
勝手に想像してしまいます…。

 

なお、本日紹介した『たまごっち』の米国特許権の全文PDFはコチラから。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272     FAX: 03-3508-2095
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【企業名】富田国際特許事務所

 

【代表者】弁理士 富田 款

 

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