『進撃の巨人』を知的財産の観点から検討してみる (第1回:特許①)

『進撃の巨人』
http://shingeki.net/より引用

弁理士の富田です。
わたしは普段テレビはあまり見ませんし、漫画やアニメは全くといっていいほど見ません。
しかし、先日の3連休に『進撃の巨人』とかいう人気アニメがネットで無料放送されていたので、後学のために25分x20話をiPadで一気に見ました。(様々な知的財産の相談が寄せられるため、常にアンテナを張って、色々なことに興味を持つようにしています。)

この『進撃の巨人』とやらは日本のみならず外国でも超人気の漫画・アニメらしいのですが、単に見たというだけでは勿体ないので、知的財産の観点から『進撃の巨人』を分析・検討してみることにしました。

このアニメでは、人間である兵隊たちが『立体機動装置』と称する器具を装備して、敵であるキモい巨人に立ち向かいます(上図参照)。
兵隊が装備する『立体機動装置』は、人体を支えるためのロープとガスボンベを備えています。
アニメを見た感じでは、この立体機動装置のロープは、スパイダーマンの蜘蛛の糸の如く機能し、ガスボンベの方は、推進力発生装置として機能しているようです。(アニオタではないので、詳細は分からないです。スイマセン。)つまり、この立体機動装置を装備することで、各兵隊がスパイダーマンみたいに縦横無尽に素早く動けるというわけです。

このように、『立体機動装置』というのは、アニメや漫画のなかで既に一般公衆に公開されてしまっているわけですが、
今この時点で『立体機動装置』について特許権を取得することはできるのでしょうか。

場合によっては特許権の取得も可能である、というのが結論ですが、解説が長くなるので次回に続きます。

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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