戦時中の特許申請は『軍事技術』に関するものも多く…
弁理士の富田です。
太平洋戦争(大東亜戦争)は、
1941年(昭和16年)12月8日の宣戦布告に始まり、
1945年(昭和20年)8月15日に終わりました。
この戦争のあいだ、日本は大変な混乱期にあったわけですが、
その間も、特許制度は維持継続されていました。
戦時中の特許申請には、軍事技術に関するものが多く見かけられ、
例えば、下記のようなものが特許申請されていました。
※ 画像をクリックすることで、権利内容の全文PDFを閲覧できます。
『航空機における重火砲装備法』と題された上記の特許申請は、
昭和19年2月5日に、中島飛行機株式会社によって出願され、
昭和20年1月16日に、特許権として権利化されました。
つまり、
戦時中に特許申請され、
終戦の約7か月前に権利化されたことになります。
その権利内容は、
機関砲などの重火器を、戦闘機の下部に出し入れ自在に収納して、
敵機の攻撃に際しては、重火器を下方に突き出した状態で攻撃を行う
というものです。
戦時中における試行錯誤をうかがうことができる特許技術といえます。
本日もお読みいただいて有難うございました。
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
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