社長のスキャンダルをバラす行為は不正競争行為か

09.16


 

弁理士の富田です。
さて、以前の投稿記事で『従業員(又は元従業員)による営業秘密漏えいの防止』について解説しました。
その際、不正競争防止法で保護される営業秘密は、次の3つの要件を満たしていることが必要であると、説明しました。
① 秘密として管理されていること。(秘密管理性)
② 事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること。(有用性)
③ 公然と知られていないこと。(非公知性)

では、社長のスキャンダル(社長の愛人や浮気などの情報)は、
不正競争防止法で保護される営業秘密に該当するのでしょうか?

ぜひ知りたいという社長も多いと思いますので、今日はその点について解説します。

 

不正競争防止法で保護される『営業秘密』というのは、
国民経済の発展に役立つような社会的意義のあるものでなければなりません。すなわち有用性のある情報です。
その具体例としては、顧客リストや販売マニュアルなどが挙げられます。

しかし、社長の愛人や浮気などの『スキャンダル情報』というのは、
バレると社長個人が窮地に立たされることはあっても、国民経済の発展に何ら寄与するものではないので、
上記②の『有用性』の要件を満たしません。

したがって、社長のスキャンダル情報というのは、不正競争防止法で保護される『営業秘密』に該当しないので、
このような情報を、例えば退職した社員がマスコミにバラすなどの行為があったとしても、
当該元社員に対して不正競争防止法に基づく権利行使はできないことになります。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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