観賞魚を使ったアイデア 『Fish on Wheels』
これなら特許とれるでしょう。たぶん…。
弁理士の富田です。
さて、わたしの知人に、熱帯魚をはじめとする観賞魚を扱うビジネスをしている方がおりまして、
その関係で、熱帯魚や観賞魚を使った特許を調べたことがありました。
熱帯魚や観賞魚の世界というのは、技術的にすでに確立された分野ですから、
そのときの調査では、特に目新しい特許を見つけることはできませんでした。
が、しかし、
先日、Youtubeを見ていて、
観賞魚のレイアウトに関する新たなアイデアを見つけることができました。
その名も『Fish on Wheels』。
こちらの動画(Youtube)にアップされた『Fish on Wheels』は、ざっくりといって、
・水槽を載せた小型の電動カートと、
・水槽内の魚の進行方向を検知するカメラ(モーションセンサー)と、
・そのカメラで検出された魚の動きに合わせて、電動カードの動作を制御するコントローラと、
を有しています。
この動画にあるとおり、
魚の動きに合わせてカートが自由に動き回るので、
魚にとっては、地上の世界を自由に動き回れることになります。
従来の常識を覆す、観賞魚のレイアウトの新しいカタチといえます。
空中を自由に動き回れるようにすれば、もっとおもしろくなるでしょう。
この『Fish on Wheels』を構成する個々の部品は、確かに、従来から一般的に知られたものなわけですが、
装置全体として見た場合に、従来技術から予測不可能な斬新な効果を達成できるといえますから、
日本で特許申請していれば、特許権を取得できる可能性があると考えられます。
もっとも、Youtubeにアップした時点で、発明の新規性が失われているので、
仮に現時点で特許申請しても、原則として、特許権を取得することはできません。
といっても、特許庁の審査官がYoutubeまで調べるとは思えないので、今のうちに申請すれば、もしかしたら特許とれるかもしれませんね。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
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