『下請け企業』の特許権侵害行為に対する『元請け企業』の責任

11.30


下請け企業がした特許権侵害行為について元請け企業が責任が負う場合がある。

弁理士の富田です。

さて、『特許権侵害』とは、いったいどのような行為を指すのでしょうか。

簡単に言うと、
特許権者に無断で、特許権の内容をビジネスとして実施する行為をいいます。

ここでいう『実施』とは、特許法によれば、
特許製品を製造したり販売したりする行為などが該当します。

 

では、例えばある元請け企業Aが、特許権者に無断で、下請け企業Bに特許製品を製造させた場合、
その製造行為についての元請け企業Aの責任はどうなるのでしょうか。

この場合、製造したのは、あくまでも下請け企業Bなので、
この下請け企業Bが直接的に特許権侵害の責任を負うことになるのでしょうか。

 

この点、最高裁判例によれば、
特許権侵害に該当する『実施』とは、
必ずしも、自ら直接的に製造する場合に限定されるものではなく、
・事業設備を有する他人に注文して、
・自己のためにのみ、
・特許製品を製造させ、
・その引き渡しを受け、
・これを他に販売する場合も含む、
とされています。

つまり、下請け企業を実質的に自分の手足として利用していたときには、
その下請け企業の特許権侵害行為について、元請け企業側が責任を負うことになる場合があるといえるでしょう。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ コンピュータハードウェア、ナビゲーションシステム、メカトロニクス、医療機器、内視鏡、ビジネスモデル、土木技術、掘削装置などの特許技術を担当。
■ 特許の権利化業務では、国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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