電子書籍レンタルのビジネスモデル特許、その内容とは…
弁理士の富田です。
電子書籍のレンタル。
ピンとこない方もいるかもしれませんが、
アメリカでは、公共図書館の6割以上がこの電書籍レンタルサービスを開始しており、
すでに一般的なサービスとなっています。
また、日本では、「Kindleオーナー・ライブラリー」という名称で、
すでにamazonが、電子書籍のレンタルを開始しています。
これに対し、日本の出版業界は
この電子書籍のレンタルサービスの分野で出遅れていると言われています。
このような状況のなか、
最近、amazonが『電子書籍のレンタル』に関するビジネスモデルを
日本で特許申請していることが判明しました。
その概要は、以下のとおり。(申請内容の全文PDFはコチラ)
この特許申請の内容を見てみますと、『電子書籍のレンタル』とは、
ユーザの携帯端末が、指定期間の間、電子書籍データにアクセスすることを許可すること、を指しています。
そして、 この特許申請の特徴として、
・ユーザ側からレンタル期間(電子書籍へのアクセス期間)を指定できる、
・ユーザ側からレンタル期間(電子書籍へのアクセス期間)を延長要求できる、
といった特徴が含まれています。
比較的広い範囲での特許申請とみられるため、
日本で特許権として権利化された場合、
日本の出版業界にとって影響がありそうな感じです。
このビジネスモデル特許の申請は、すでに特許庁に対して審査請求されているため、
近いうちに、審査の結果が通知される見通しとなっています。
進展がありましたら、あらためてご紹介したいと思います。
本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
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