Googleが米国で特許出願している「SMART CAMERA USER INTERFACE」とは何なのか・・・
弁理士の富田です。
Googleによる米国特許出願のなかに
「SMART CAMERA USER INTERFACE」なるタイトルのものを発見しました。
その機能が気になるので、ざっくりと分析してみました。
その米国特許出願がコチラ。
※ 下の画像をクリックすると全文PDFが見れます。
その添付図面(Fig.1)を見ると、
・ユーザがスマホで何かを撮影していることと、
・スマホがサーバーとの間で情報のやりとりを行っている
ことは分かります。
申請している権利内容をざっくりと分析してみると、
次のような内容です。
・カメラで撮影を行って、その撮影シーンに相当するイメージデータを、当該カメラから受信し、
・前記撮影シーンから被写体情報を割り出して、その被写体情報に関するデータを受信し、
・前記被写体についての検索を実行して、その検索結果に基づいて必要なアクションを決定し、
・前記アクションを含んでいるアクション・インターフェイスをディスプレイに表示させる、
ことを特徴とする、コンピュータにより実行する方法。
ざっくりとし過ぎていて、
いまいち特許の申請内容をイメージできませんが、、、
Fig.1とFig.2 に描かれている実施例を理解することで、
申請している権利内容をおおむね把握することができます。
Fig.1 には、一例として、
スマホ(102)を使ってポスター(132)を撮影していることが描かれていて、
その撮影の結果、
スマホのディスプレイには、Fig.2A のようなポスター画像が表示されます。
スマホで撮影しているポスター(132)には、
バンドマンの挿絵や、バンドの名前、日付、ロケーションなどの情報が含まれています。
そして、スマホ(102)がこのポスター(132)を撮影すると、
このポスター(132)の含まれる被写体の各種情報(バンドの名前など)に基づいて検索が実行され、
次に、前記の検索結果に基づいて、
Fig.2B に示すようにメニューアイコン(250)がディスプレイの右上に表示され、
続いて、ユーザがこのメニューアイコン(250)をタッチすると、
Fig.2C に示すように具体的なメニュー(アクションの内容)が表示され、
さらに、ユーザが、チケット購入などのメニュー(アクションの内容)を押すと、
それに応じたアクションが実行される、
といった内容になっています。
本日もお読みいただいて有難うございました。
Author Profile
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■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。
【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団
【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など
【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。
【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」
【富田弁理士への問い合わせ先】
〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
富田国際特許事務所
TEL:03-6205-4272 FAX: 03-3508-2095
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