『香水』に関する知的財産の保護について検討してみる。

11.14


 

photo credit: こひなた via photopin cc

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弁理士の富田です。

香水に関する知的財産の保護について検討してみます。

まず、新しい香りを放つ香水を新規に発明したと仮定して、
この香水について特許権を取得するにはどうすればよいでしょうか。

 

特許制度は書面主義を採用しているため、
現物(香水そのもの)を特許庁に提出しても特許を取得することはできません。

なぜなら、他人がその香水を模倣して同じものを製造販売した場合に、その香水が侵害品であるか否かを客観的に判断するためには、特許された香水の特徴が文章で特定されている必要があるからです。

官能評価によって侵害を判断するとなれば、判断結果は客観性を欠いたものとなり、特許制度の信頼が失われることでしょう。

 

したがって、『新しい香りを放つ香水』について特許権を取得するためには、
その香水について構造解析をして、成分を明らかにする必要があります。
つまり、『xxxの成分を含んでなる香料組成物』といった感じで、香水の特徴を文章で特定して特許を申請することになります。

 

では、香水の構造解析ができない場合にはどうすればよいでしょうか。
その場合には、香水の製造方法について特許を申請し、製法特許としての権利化を目指すことが得策といえます。
製造方法について特許を取得すれば、その方法によって製造された香水そのものにも、特許権の効力が及ぶので、製法特許の権利を行使して模倣品を市場から排除することが可能です。

 

なお、特許を取得するためには、そのアイデアに関する『効果』を記載する必要がありますが、
香水によって得られる効果というのは、通常、香水の外観や構造から直接的に把握することができません。
したがって、特許申請書類に記載する効果を裏付けるための、官能評価などに関する十分な実験データを添付する必要があります。
この点に注意が必要です。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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