インターネット出願システムの問題点

11.23


特許申請に使われるインターネット出願システムの問題点

弁理士の富田です。

さて、われわれ弁理士が特許庁に特許や商標の登録申請を行う際には、
インターネット出願ソフトを利用します。
つまり、このソフトウェアを利用してインターネット経由で特許庁に電子申請するわけです。

長いこと特許業務に携わっているので、
このソフトというか、電子申請システムの使い難さや問題点には慣れてしまっているのですが、どうしようもなく許しがたい3つの問題点を今日は指摘いたします。

個人の方で、これから自分で特許庁に電子申請しようと思っている方は参考にしてください。

 

イタリックのフォントが使えない

特許庁に対して紙媒体で申請するときは勿論こと、
インターネット出願ソフトを利用した特許出願では、
イタリックのフォント、つまり斜め書体が指定できません。

技術用語の学術名や、数式に用いるイタリック文字など、
クライアントが丁寧にイタリック体で書いても、
残念ながら、すべて明朝体などの標準フォントに変換せざるを得ないのです。

「斜体を使わない」というのが特許庁側の考えなのでしょうが、
そうだとしても、事情を知らないクライアントには申し訳ないと思っています。

ただし、弊所では、どうしてもイタリック体で記載すべき箇所については、
(かなり面倒な)裏ワザを使って、申請書類の一部をイタリック体で記載するようにしています。
特許庁さん、イタリックのフォントを使えるようにしてください…

 

2~3年に一度の電子証明書の取得が面倒

インターネット出願ソフトを利用して特許庁に電子申請するためには、
電子証明書を取得する必要があります。
つまり、誰でもすぐに電子申請できるというわけではないのです。

この電子証明書は有料で(たしか数万だった)、
しかも、2,3年に一度新たに取得する必要があります。

個人でインターネット出願ソフトを扱われる方にとっては、
この電子証明書の取得がかなり面倒で経済的負担にもなるので、
この点については特許庁側の改善が望まれます。

 

特許出願の図面をカラーで記載できない

これは問題というほどのことではないですが、
そろそろ特許出願図面について、カラーでの記載が許可されてもよいのではないでしょうか。

技術分野によってはカラーで記載することで、
技術の理解が容易になることは明らかです。

カラーでの記載を義務化するのではなく、
カラーでもグレーでもどちらでもいいというルールにすれば、
混乱を招くことはないでしょう。

ちなみに、商標では、かなり前からカラーの記載に対応しています。
いずれ特許出願の図面についてもカラーでの記載が許可されることでしょう。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ コンピュータハードウェア、ナビゲーションシステム、メカトロニクス、医療機器、内視鏡、ビジネスモデル、土木技術、掘削装置などの特許技術を担当。
■ 特許の権利化業務では、国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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