グーグル、海上型のデータセンタの特許を取得

US Patent 7525207

US Patent 7525207

弁理士の富田です。

さて、少し前の話になりますが、
グーグルが米国で海上型のデータセンタに関する特許を取得しました。
このグーグル特許の権利内容の概要は、次のとおりです。

 

・複数のコンピュータを含むコンピュータ・データセンターと、
・前記コンピュータに電気的に接続された海水起動型発電機と、
・前記コンピュータを冷却する海水起動型冷却ユニットと、
・を有する船上型システム。

 

少し分かり難いので意訳すると、
・海水を利用して発電する発電装置と、
・海水を利用してPCを冷却する冷却装置を具備する、
・船上型のデータセンター・システム。
といったところでしょう。

 

この特許権の経済的価値は判断しかねますが、
かなり広い権利範囲で特許権が取得できたと考えられます。

 

原子力潜水艦などの船上型発電システム・冷却システムなど、
従来の技術を考慮すると特に斬新さは無いと思えるのですが、
なぜか米国では、上記のとおり広い権利内容で特許権が与えられています。

 

あくまでも私見ですが、日本であれば発明の進歩性が否定され、
上記のような広い範囲での権利化は難しいといえるでしょう。

 

とろこで、最近になって、グーグルが下に示すような巨大船を作り始めて、話題となっています。
google-data-centre-e1382973410511

※ 画像はhttp://techbeat.comより引用

様々な憶測が飛び交っていますが、
グーグルが取得した上記米国特許のデータセンタ船ではないかとの噂もあります。
この点についてグーグルは詳細を明らかにしていませんが、何を始めるのか気になるところです。

 

本日もお読みいただいて有難うございました。
虎ノ門 富田国際特許事務所

 

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Author Profile

富田 款国際弁理士事務所 代表弁理士
■ 1997年より国際弁理士事務所にて、主に、米国・欧州・日本における知的財産権業務に従事。
■ 国内および外国のオフィシャル・アクションへの対応、外国法律事務所へのインストラクションなどを担当。また、米国やドイツのクライアントからの日本向け特許出願の権利化業務を担当。特許の権利化業務のほか、特許権侵害訴訟や特許無効審判、特許異議申立、口頭審理対応、侵害鑑定の業務も担当。訴訟業務では、特許権侵害訴訟のほか、特許無効審判の審決取り消し訴訟を経験。

【所属団体】 日本弁理士会,日弁連 法務研究財団

【専門分野】 特許、商標、意匠、不正競争防止法、侵害訴訟など

【技術分野】 機械、制御、IoT関連、メカトロニクス、金属材料、金属加工、建築土木技術、コンピュータ、ソフトウェア、プラント、歯科医療機器、インプラント、プロダクトデザイン、ビジネスモデル特許など。

【その他の活動】
■ 2013.09.17 セミナー講師: 東京メトロポリタン・ビジネス倶楽部 「職務発明の取り扱い」
■ 2014.04.19 テレビ出演: テレビ朝日 「みんなの疑問 ニュースなぜ太郎」

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〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-16-9 双葉ビル5F
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